PROJECT 業務実績

世界農業遺産「椎葉の焼畑」の継承支援事業

縄文時代から続く環境共生農法、椎葉の焼畑を未来に繋ぐ

世界農業遺産の認定要素「椎葉の焼畑」の担い手づくりに取り組む

宮崎県椎葉村は、平成27年12月に、椎葉村を含む「高千穂郷・椎葉山地域」の伝統的な山間地農林業と伝統文化が「山間地農林業複合システム」として、国連食糧農業機関(FAO)により「世界農業遺産」(GIHAS)の認定されたことを受けて、山間地農林業複合システムの重要な要素である「焼畑」の継承・発展に取組んでいます。さとゆめは、椎葉村からの受託で、焼畑の歴史考証、作業手順の定型化、生物多様性評価等の調査を行う「椎葉焼畑研究会」の運営と、椎葉村の焼畑の継承者や支援者を増やすための普及啓発冊子「椎葉の焼畑」、椎葉村独自の焼畑の方法を言語化・体系化したマニュアル「椎葉の焼畑 手順書」の作成を担当しました。

民俗学的手法とコンサルティングの融合による業務の遂行

椎葉村は、柳田国男が日本初の民俗学出版物「後狩詞記」を執筆したことから「日本民俗学発祥の地」と呼ばれています。その地で、コンサルティングというイメージからは程遠い、どちらかというと民俗学調査と言ったほうがしっくりする手法で業務を行いました。村の古老のご自宅の軒先で、焼畑の思い出を聞取りしたり、実際に焼畑の火入れに参加して炎の大きさに慄きながら焼畑継承者の動きを記録したり。そうして集めた膨大な情報を、農林業の専門家、情報処理のプロとして体系的に整理・編集して、普及啓発冊子、手順書を作成しました。この普及啓発冊子や手順書が、一人でも多くの方に焼畑の魅力や意義を伝え、継承者を増やしていける一助になれば幸いです。
※「椎葉の焼畑 手順書」は、椎葉村役場のウェブサイトでご覧いただけます。
https://www.vill.shiiba.miyazaki.jp/agriculture/2020/05/post_41.php

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